先ずはカブトから
放送時間とは逆順になるが、先ずはカブトから。主人公は加賀美新だよな?
昨今の特撮ヒーローものは主人公がウジウジしながらどんどん強くなるという展開が通常だが、カブトに限ってはそうではない。カブトに変身する天道総司は自己中心的で他人を見下したような感じだが、料理もできるし、やることなすこと完璧な奴という既に「出来上がっている」状態だ。こいつが主人公というのは余りに違和感がある。寧ろ、加賀美新こそが主人公ではないのかとさえ思える。その方がしっくりくるし。おばあちゃんは言っていた。仮面ライダーカブトはウルトラマンネクサスのように思うとそれはそれで楽しい
加賀美を主人公とすれば、これはまさにウルトラマンネクサスと同じである。ウルトラマンネクサスはヒーローに変身する奴が主人公ではなく、それを側で見ているような人が主人公だった。ただ、意外にもこういう「ヒーローに変身する奴≠主人公」というのは古い作品の中にもあった。「アイアンキング」というのがそれである。これもアイアンキングに変身することができるのが主人公(弦太郎)の付き人のような奴(霧島五郎)だ。ただ、アイアンキングの場合、霧島五郎の方が寧ろ加賀美に近い雰囲気だったが。
次にボウケンジャー
敵はゴードムだけじゃないよ
その「アイアンキング」なのだが、最初は不知火一族という古代部族と戦い、次に原野独立党という右翼だか左翼だかよく分からないテロリストと戦い、最後はタイタニアンというスペクターのインベーダーとカブトのワームを足して2で割ったような連中と戦った。実は、ボウケンジャーなのだが、今日の初回に出てきたゴードム文明だけが敵ではないのだ。次回には恐竜の遺伝子を組み込んだジャリュウ一族とかいう連中になる。じゃあ、ジャリュウ一族が今後の敵になるのかというと、そうでもないようだ。
アリエナイザーとネガティブシンジケートの違い
特捜戦隊デカレンジャーの敵も「アリエナイザー」という総称で呼ばれており、今回のボウケンジャーの敵「ネガティブシンジケート」同様のものにも見えるが、アリエナイザーは個人とアブレラの取引関係があったりするなど、「アリエナイザー」は総称とはいえ、一つの組織のようなものだった。一方の、「ネガティブシンジケート」はゴードムを別とすると、殆どがボウケンジャーと同様、秘宝を求めるための組織である。しかも、各組織間はある意味対立関係にあると言っても良い。次回のジャリュウ一族などは一応はゴードム文明の末裔ガジャと手を組んでいるものの、それは飽くまで秘宝を見つけるための手段に過ぎない。要はボウケンジャーと戦う敵組織が毎回毎回変わるということである。
子供向けではなくなりつつある東映特撮
仮面ライダーシリーズも戦隊シリーズも、歴史が長いだけに段々凝ったものになりすぎている嫌いがある。マジレンジャーの最終回は結局インフェルシアは改心してン・マを裏切り、マジトピアや地上界と仲直りしたり、響鬼など単なる妖怪退治ではなく、人間同士のドラマが重要視されすぎており、大人向けになりすぎている。私は以前、カブトは正統なヒーローへの原点回帰になることを期待すると書いた。ブレイドの2年後にまたもや甲虫モチーフの仮面ライダーになることを嫌う「大人の声」も聞こえるが、やはり、ああいうヒーローものは子供向けであるべきだと私は思う。だから、「ムシキング」が子供の間で大人気であることを考えると、甲虫モチーフは寧ろ、原点回帰を狙ったものとも受け取れる。尤も、ZECTの設定などを考えると、今のところ、カブトはファイズかアギトの焼き直しのようにも見えるが。



