2006年06月17日

[コラム]福井日銀総裁叩きに見る日本人の狂気の問題

村上ファンドは確かに悪いことをした

先のニッポン放送株取引では、村上ファンドはインサイダー取引と見なされるような行動を取った。これは大いに問題がある。しかし、それ以外に関しては、強引なやり口であるが故に民事訴訟となった事例は数多あるが、インサイダー取引のような公的な問題はないと考えられる。

私は村上ファンドに元より批判的なスタンスだったが

私は以前の記事において、村上ファンド或いは村上世彰氏を「仮面ライダー555(ファイズ)」に登場したオルフェノクという怪人に例えるような記事を書き、村上ファンドを批判してきた。
[コラム]村上ファンドはまるでオルフェノク」では、村上ファンドの志の低さを中心に、同じ「モノ言う株主」である糸山英太郎氏との比較で論じた。
[村上ファンド]村上世彰氏逮捕される」では、村上世彰氏逮捕から数日経った後の記事であるが、村上氏の後ろ盾はオリックスの宮内義彦氏であることから、宮内氏は「オルフェノクの王」であるとし、村上ファンド絡みで宮内氏が追い込まれるであろうことを示唆している。
[ライブドア・村上ファンド]詐欺師同士の醜い争い」では、ライブドアの経営幹部だった宮内亮治氏が村上ファンドに騙されたというような発言を受け、ライブドアだって個人投資家を騙してきたのでお互い様ということから、村上氏と宮内氏の反目は「オルフェノク同士の争い」と例えたものである。
私が特撮マニアであるが故、村上ファンドを語る上において、仮面ライダーファイズは欠かせない。仮面ライダーファイズが企画されたであろう2002年頃の東映スタッフは、ファイズの敵のボス的存在であるローズオルフェノク・村上峡児の名前やキャラクターを考える際に村上世彰氏を相当意識したに違いないとさえ思えてならない。

突如として浮上した福井日銀総裁問題

小泉政権において、村上世彰氏の逮捕は、直接的ダメージを与えるものではないと考えている。ただ、オリックスの宮内義彦氏を通じては小泉政権的に繋がっており、村上氏逮捕が小泉政権打倒を目論む霞ヶ関と野党勢力の陰謀としては理に適っている。
しかし、村上氏と深い繋がりのあったオリックスの宮内氏ではなく、福井俊彦日銀総裁が叩かれたのだろうか?

狙いは木村剛

この霞ヶ関と野党勢力の小泉政権転覆計画において、オリックスの宮内氏の足下を掬うのは簡単でないのか、或いは村上ファンド問題が一気に片付いてしまう(或いは霞ヶ関や野党勢力にもダメージが来る)恐れがあると見なしているのかどうかは知らないが、宮内氏は今のところ平穏無事である。
その代り、今大いに叩かれているのが福井俊彦日銀総裁である。福井氏は、KFi株式会社を設立した木村剛氏が傾倒して止まない人物である。つまり、福井氏バッシングは木村剛氏バッシングに結び付けようとする反小泉勢力の悪辣な企みである。

坊主憎ければ袈裟まで憎いを信条とする日本人の特質を悪用する霞ヶ関とマスコミ

日本人の悪い性質の一つとして、「坊主憎ければ袈裟まで憎い」という短絡思考が挙げられる。政治的な事柄について無闇に批判を煽るマスコミ記事や市井のブロガーの記事もその信条を意識下において書かれている。それ故、冷静な読者が筆者のそうした性質を伝えても、明確な悪意が存在していなく、書いた本人からすれば、そうした冷静な読者の意見を素直に聞き入れず、場合によっては筆者がキレ出すということさえある。筆者は善意のつもりであるからだ。
こうした知性の低さを積極的に悪用しているのが霞ヶ関である。霞ヶ関は屡々マスコミに叩かれることのあるが、それでも尚、隠然とした力のある集団合議形フィクサーとして日本に君臨している悪辣非道で狡猾無比な存在である。霞ヶ関は屡々、自らを(形式的に)叩いているマスコミを利用し、気に入らない政治家・財界人を追い落とし、自分達の権力基盤を忽せにしていない。また、霞ヶ関内部同士の権力闘争においても、マスコミを利用しているという。

霞ヶ関の陰謀に乗せられないためには

こうした事件は霞ヶ関によって作られる。霞ヶ関は積極的に悪意を以て動いているが、マスコミやその論調に乗せられる国民は善意を以て動いている。だが、その「善意」というのが曲者で、時として、「仮面ライダーファイズ」の映画の村上峡児の台詞に象徴されているように、殺人さえ「善意」であれば正当化できてしまうような代物である。
このような「善」の皮を被った悪意に騙されないためには、事件の裏で何が起こっているのかを感情を排し、冷静に見抜く力を持たねばならない。マスコミは感情を煽れば煽るほど儲かるビジネスモデルで動いている。こういうマスコミ報道に流されるのは実に愚かなことである。

国民が冷静に悪意を見抜く力を備えていなくては調査報道のビジネスが成立しない

扇情報道に流される国民が多くいるが故、政権打倒→政権奪取を試みる野心家の跳梁跋扈は留まることを知らない。マスコミリテラシー教育はこういう悪意に満ちた野心家の出現を阻止する上で重要なものになる。しかし、今の日本の教育はこういう知性を育む教育を疎かにし、煽動者と愚民による悪政が布かれることを意図しているようである。大昔のギリシャ民主制末期の悪政と酷似している。
よく、日本には調査報道が存在しないという話が聞かれるが、それはマスコミの怠惰という部分と国民の知性の低さという2つのことが原因である。否、マスコミの怠慢も知性の低さが原因とも思えるから、究極において、日本人の知性の低さ故、調査報道が成立せず、扇情報道が成立するという状況にある。
狂気のスパイラルを絶つには、知性の涵養が肝要である。
posted by 須藤雅史@多摩急行電鉄 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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